とんちゃん鍋は、韓国系の店が並び「リトルプサン」の別名でも知られる下関の商店街『グリーンモール』発祥の鍋料理です。1905年、関釜連絡船により多くの韓国人が下関に渡ったことにより時代と共に下関での韓国コミュニティが誕生しました。
当時はまともな職につくことも難しく、生活も苦しい時代でしたが、韓国での生活や食文化を活かす為の工夫をこらしました。廃材の鉄板を叩いて簡易的な鍋を作りそこにホルモンや唐辛子、にんにくをいれて作られたのが「とんちゃん鍋」の由来といわれています。現在使われている底の浅い鉄板は当時の手作り鍋から改良されて出来上がったとんちゃん鍋用の鉄板鍋です。貧困生活の中でお腹を満たす為に生活の知恵から生まれた、半世紀以上も前から地域に根付いた下関の郷土料理です。